カルチャー加藤くんの文化活動

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僕の恋愛バイブル「しゃべくり007・ゲスト爆笑問題 田中裕二さん」の回

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中学の頃からの爆笑問題ファンである僕はまだ見たことのない爆笑問題の昔のテレビ番組やゲスト出演した番組をインターネット上で探す、爆笑問題動画digを日課としている。その中で見つけた、と言ってもリアルタイムで一度見たことはあったのだが「しゃべくり007ゲスト田中裕二さん(2013.7.22)」の回を見直して、予期せぬ感動をし、胸を打たれた。タイトルにもある通り、この回の一部分とネプチューン名倉潤さんが発したある言葉。特にこの言葉が僕の恋愛バイブルとして確と心に刻まれることになったのだ。

◼️田中さんは女性からモテない

まずそこに至るまでの番組の流れを説明しようと思う。番組の中盤、当時前妻と離婚し独り身だった田中さん。そんな田中さんは再婚できるのか?というトークテーマになった。離婚してから一切の色恋沙汰がなく学生時代も振られた経験しかないという。田中さんはまったく女性からモテないという前提で話が進み、周りのしゃべくりメンバーから「女の人と食事に出かけても男として見られずに安全な人・友達としか思われない上に、田中さん自身もそれを分かった上で振られることを恐れ、その立場に甘んじて女性に迫ることをせず逃げているんじゃないか」と容赦ない説教を食らわされる。それに対して田中さんは女の人を口説いたり、男をアピールすること自体自分で恥ずかしくなってしまいできないという。そこでしゃべくりメンバーは恥を忍んでも行く!行くしかないんだと背中を押す。

ここまでの流れを見て、僕はまるで自分のことのように思えてきたのである。まず女性に対しコンプレックスを持つ田中さんの気持ちがよくわかる。僕も、どうせダメだと二の足を踏み女性を避ける・女性に対して必死になる自分がダサく感じ妙にそっけない態度を取ってしまうなど、冷静に考えれば逆に一番ダサい行動をとってしまう。そして自分のことのように思えた理由としてもう一つ、昔から田中さんと馴染みのしゃべくりメンバーが茶化しながらも真剣に田中さんに寄り添いアドバイスする雰囲気に妙に親近感を覚えたのだ。とその後に続く展開でいよいよ僕が感動し胸を打たれた名倉潤さんの言葉が発せられる。

◼️女を口説くコント

ここまでちゃんと男としてやることをやっている、いわばモテ男の立場でトークに参加していた2人が田中さんにある提案をする。まずネプチューン名倉潤さんが女性と食事に行ったら「今日、口説いてもいい?」これぐらいは言えるやろ。と提案。続いてチュートリアルの徳井さんがこれはどうですかみたいな笑み顔で「俺とさあこうやって飯とかいってさあ、口説かないとか思ってるでしょ?口説くんだなあ、これが!」という具体的なセリフを提案。女性役:徳井さん、レストランで食事をしているという設定で田中さんがこのセリフを言い、女性を口説く練習を始める。もちろんバラエティ上で行われている練習。ミニコントなので笑いを交えつつ進んでいくのだけど、しゃべくりメンバーも会場のお客さんも田中さんを応援するような雰囲気でコントが進んでいく。僕も胸をヒリヒリさせながら眺めていた。軽く会話を交わす女性(徳井さん)と田中さん。そこで田中さんが緊張した面持ちで切り出す。

「俺とさあ、こうやって飯食ってるじゃん?」「はい?」何を言ってるかわからないというキョトン顔で食い気味に聞き返す女性(徳井さん)。怯む田中さん。怯むぼく。「大丈夫、折れない折れない!」「まだイケるイケる!」と声援を送るしゃべくりメンバー。気を取り直して言い直す田中さん。気を取り直すぼく。「俺とこうやって飯とか食っててさ、口説かないって思ったでしょ?」「まあ田中さんはね、そういう人じゃないもんね」「口説くんだなあそれが!」「またあ、田中さんったらもう」「いやまじで口説くよ!いやまじでまじで」「でも好きなのは猫ちゃんとかスイーツとか、女の人に興味ないんでしょ?」「それも好きだけど、今一番好きなもの、、また新しく好きなものってできてさ」とためる田中さん。「いいよ!いいよ!」としゃべくりメンバー。「なんなんですか?」「まあ猫もす、、」「ちょっとごめんなさい、電話かかってきて」電話を取る女性(徳井さん)。怯む田中さん。怯むぼく。「大丈夫!折れない折れない!」「頑張って!田中さん!」「裕二さん頑張って!」と声援を送るしゃべくりメンバー。「頑張れ俺(田中さん)!」と心中で叫ぶぼく。電話をする女性(徳井さん)。息を飲んで待つ田中さん。息を飲んで待つぼく。電話を切る女性(徳井さん)。そして一言「ごめんなさい、彼から電話かかって来て」

僕は絶句してしまった。ミニコントだということをとうに忘れて、絶望してしまった。もう終わりやん、、もう終わりやん、、もう終わりやん、、と水面に波紋が広がって行くように頭の中で言葉がこだまする。やっぱりどうせ無理なんやん。期待したって傷つくだけやん。こうやって損をみることになるんやん、、、とみるみるうちにネガの沼に引きずり込まれて行く。と、その時。僕と同じく絶句した表情で言葉を失っていた田中さんに対して、静かに見守っていたネプチューン名倉潤さんが強い口調でこういったのだ。

「関係ないやろ、、!」

◼️関係ないやろ、、!

僕はハッとした。関係ないのか。と思った。関係ないんだ。一度行くと決めたんだから、彼がいても、関係ないんだ。そう関係ないじゃないかと思った。僕はひとりで勝手に絶句し、絶望し、諦め、ネガの沼に足を取られて、もがくこともせず、いじけた白け顔で世界に対して呪詛を唱えて塞ぎ込み、まだある可能性を自ら潰していたのだ。それじゃあ結局、今までダメだった自分となんら変わっていない。一度行くと腹を決めたのなら掴みとりたいのなら、人を傷つけてでも自分が傷ついてでも行くしか選択肢はないじゃないかと、名倉さんが断言したとおりまさに「関係ないやろ、、、!」なのだとぼくはこのとき気づかされたのだ。そしてその「関係ないやろ、、、!」という言葉、その精神にドンと胸を打たれたのだ。この世の中、この世界、自分が一度決めたのならどんな理由をつけたって、諦める理由にはならないんだつまり「関係ないやろ、、、!」と言わないでどうするんだと、僕は感動したのである。みなさんぼくのこの感動わかっていただけただろうか?ぜひわかって頂きたいのだが、もしわからなくても僕としては「関係ないやろ、、、!」と言わせて頂くことにして締めさせて頂くことにして、頂かせて頂きたいと思う。それと徳井さんと田中さんのコントに関しては、この後もちょこっと続くのだけど本文のテーマからズレるので紹介はしなかった。その後が気になる方がいたらインターネットの海をdigして動画を探して頂けたら思う。お読み頂き、あり(ありがとう)。しゃべくり007love